長野県立大学 築山秀夫教授
「本棚が45センチ30センチぐらいなんですが、これが今110いくつぐらいあるんですけど、それをひと月2000円で借りていただいて、自由に自分の関心のあるものを置いていただいて運営していく」

「一箱」あたり月額2000円のオーナーになると、横およそ40センチ・縦30センチの一区画におすすめの本や自分の書いた本など好きな本を並べることができます。

一方、利用者は、入会金300円を支払うことで、一か月に5冊まで本を借りることができます。

本棚はゼミ生が地域の人と協力しながら手作りしました。

オーナー、一人ひとりのこだわりが詰まった「一箱」です。

県立大学3年 千野祐里奈さん:
「この規模感でのこの一箱でのおすすめっていうものがあるので、そういう面ではあまり本に関心がないというか、あまり本を読まない人でもちょっと読んでみようかなって思ってもらえるような取り組みであるのかなって思います」

この「箱」を通じオーナー同士のつながりもできるといいます。

長野県立大学築山秀夫教授:
「オーナーさんは自分の関心のある本を置いている訳ですけど、ここにレイチェル・カーソンの沈黙の春という本が置かれて別のオーナーさんがそれをご覧になって、その原書持っているということで、こちらに沈黙の春の原書を置かれているっていうようなことがあります。そうやって自然に本を通して、人々がつながっている、緩やかにつながっているというのが今の状態かなと思っています。」

図書館の運営はゼミ生たちが当番制で行います。

ゼミ生は、会議やほかの県で同じような取り組みをしている図書館の視察などを行い、日々、運営の仕方をアップデートしています。

訪れた人に感想を書いてもらう「来館ノート」もそのひとつ。

県立大学3年 千野祐里奈さん:
「オーナーさん同士だったり、利用者さん同士が繋がれるきっかけみたいなものがあるといいなと」

中を覗いてみると、「まちなかに自分の本棚を持つことができてうれしいです」
、「娘のトリセツ、先週借りて読みました。自分には娘はいませんが楽しく読みました」といった学生へのメッセージた書き込まれています。

この図書館、本の貸し出しだけではなく実は、前の店が扱っていたボタンやリボンなどの販売も行っています。

その数はおよそ600種類!

県立大3年生小原芳野さん
「すごくびっくりしました。こんなにいろいろな種類のボタンがあるのは初めてだったのでワクワクしますね。ボタンだけではなくて布だったり、リボンもいろんな種類があるので、新しい世界を知った感じで」