超円安!「ルイ・ヴィトン、タイで買うより安い」

―――水際対策の今後について。来月にも適用か?と言われているのが①入国者数上限の撤廃、②個人旅行の解禁、③訪日ビザの免除ということですが?

2019年度に海外からいらした方の90%は個人旅行です。ツアー団体は10%以下なんです。個人旅行がダメというのが一番大きな制限だったんです。日本政府は世界に対して、G7並みに行きやすい国にするって今年になって何度も約束しています。これをやらない限り、G7並みにはならないということです。日本も解禁せざるを得ない時期に来ていますし、やらないと日本の観光、ビジネスに課題が残ると思います。大阪は万博が2025年に控えてますけど、すぐなんですよ。そういう意味でも早めに準備にかからないと万博にも大きく影響すると思います。

―――続いて、海外から来ていただくインバウンドの皆さん、円安の恩恵を受けているのは観光客の皆さんです。街で聞きました。

「円安は本当にいい」(フランス人観光客)
「ルイ・ヴィトンのジャケットを買いました。45万円」「タイで買うより安い」(タイ人観光客)
「私たちがたくさん買えば日本にお金が入るので、日本にとっても良い事だと思います」(フランス人観光客)

―――今後のインバウンドはどうなる?


2019年、コロナ前の日本の観光は、全てが良かったわけじゃないんです。悪い課題も実はあったんです。例えば京都はオーバーツーリズム(人が来すぎて困る)って言われていたわけです。ところがですね、日本の高知県とか、福島県とか、福井県なんていうのは、まだまだインバウンドが全然来てないんです。僕は「インバウンド格差」って呼んでいます。日本のトップ10の都道府県でインバウンド客の85%を集めちゃっているんです。

もっと地方に行ってもらえる工夫をするってのは大事。一つ日本が強いのは文化観光なんです、東京・大阪・京都なんですけども、ただ日本には30もの国立公園があって、例えば大阪にいらしていただいたら、すぐ関空から帰っちゃうじゃなくて、やはり地方に一泊二泊してもらえるような、地方と都会が組んでいくようなコンテンツを作っていくことは、私は2019年の問題を解決しながら戻していく大事なポイントだと思っています。