玉村豊男会長:
「眺めのいいとこがいいねということで(土地を)探した結果、ここ一番気に入って。フランス映画みたいなブドウが植えられそうな風景だなと思って」

多くの畑は、かつては背丈を超える雑草が生い茂る場所でした。


玉村豊男会長:
「寒くてブドウなんてできないよとみんなに言われたんですけど、道楽だから構わないだろうと植え始めて、そしたらだんだんいいブドウができるようになって」

東御市がワインブドウの栽培に適している訳。

それが日照時間の長さと雨の少なさ。

そして水はけのよい土壌です。

良質のワインが作れると確信した玉村さん、栽培を始めて10年、勝負に出ました。

玉村豊男会長:
「日本では元々海外から輸入した原料を使って工業的に作っている方が多かった。畑の横に醸造所があるというのが数少なかったので、それをやってみようと思って個人で借金をして」

2003年にヴィラデストワイナリーをオープン。

培ってきたノウハウを生かした独自技術でワイン造りを始めます。

2年後に日本のコンクールで銀賞を受賞。

2007年には県内で初めて、東御市がワイン特区に認定されたことも追い風となります。

玉村豊男会長:
「東御市がワイン特区を取ってそれを機にワイナリーが増えてきた。それまでは個人でワイナリーを建てるケースあまりは無かった。ここを見て、これはできるなと思った人がみんな相談に来るので、このまま放置してはいけないと思って」

玉村さんが力を入れたのが「人材育成」です。

日本初の民間ワインアカデミーを開講。

1年をかけて栽培と醸造、ワイナリーの経営について学べる環境を整えました。

卒業生は延べ300人に上ります。

千曲市のワイナリー「イルフェボー」。

イルフェボー落合良晴社長:
「玉村豊男さんのワインアカデミーという所で1年通わせいただいて、素人の人までわかるような講義をしていただいて」

社長の落合良晴さんも卒業生の1人です。


ワインブドウの栽培で、耕作放棄地を再生させようと、2016年に玉村さんのアカデミーに入校。

2022年に千曲市では初となるワイナリーをオープンさせました。