盛岡市の秋まつりが盛り上がりを見せています。14日は盛岡山車の運行が行われ、3年ぶりに迫力ある太鼓と勇壮な姿が市民を魅了しました。

(リポート)
「さわやかな秋晴れの下、3年ぶりに盛岡八幡宮例大祭にあわせて盛岡山車の運行が始まっています」

 盛岡山車の運行は、藩政時代に盛岡のまちづくりが完成したことを祝って始まったとされています。去年、おととしは新型コロナウイルスの影響で秋まつりでの山車の運行は行われておらず、3年ぶりのお目見えです。
 例年は9台前後が出る山車も今年は2台だけで、盛岡山車推進会の山車には運行しない祭り組の関係者も含めておよそ150人が太鼓や引き手として参加しました。
 盛岡八幡宮の参道では、待ちわびていた市民が勇壮な姿と迫力ある太鼓の演奏に胸を躍らせていました。

(見学していた家族)
「再開したので(子どもに)見せてあげたいと思って。祖父が出ていたのでその思い出が一番あるので、祖母と一緒に」
「毎年出ていたんですよ、この子。じいちゃんが出ていたから涙が出てきます」

 3年ぶりとなる山車の運行は海を越えた友情も深めました。盛岡市と台湾の花蓮市は、2002年に盛岡山車を現地で運行したことをきっかけに互いの交流を深め、2019年に友好交流協定を締結しました。
 新型コロナウイルスの影響で延期が続いていた互いの訪問が、協定締結後初めて実現しました。   
 14日は花蓮市の訪問団を率いる魏嘉賢市長に、互いの交流が末永く続くことを祈念して「音頭上げ」が贈られました。

(花蓮市 魏嘉賢市長)
「山車を通じて盛岡の400年にわたる歴史・文化を感じることができます。子孫代々、伝統文化を受け継いでいく素晴らしさを礎に、両市の交流が深まればよいと思います」

 山車の運行は14日一日限りですが、盛岡八幡宮例大祭は16日までで、最終日には盛岡八幡宮の境内で流鏑馬などが行われます。