同性婚を認めない規定「違憲」 全国で同性婚訴訟「議論に移して」
原告 小野 春さん(仮名・50代)
「一緒に子どもが判決を聞いてくれたので、一緒に喜んで、裁判長はちゃんと子どものことも言ってくれたねって話をしました」
原告の小野 春(おの はる)さんは、パートナーと3人の子どもを育てています。

原告 小野 春さん(仮名・50代)
「私たちの20年間に及ぶ子育ても、法律の後ろ盾がない中、ずっと手探りでやることになった部分はすごく多かった。これから子育てをする同性カップルのみなさんも、法律がまだできてない中でまだ不安もあると思うんですけど、少しでも子育ての不安が減ってくれたらいいなと思います」
大切なのは、前進したその先。当事者たちが求める社会の実現です。
2024年3月には、札幌高裁も同性婚を認めないのは「違憲」とする判断を下しました。
原告のひとり、中谷 衣里(なかや えり・32歳)さん。「違憲」判断後も、中谷さんを取り巻く環境は厳しいままです。

北海道で同性婚訴訟 中谷 衣里さん (32)
「購入した家も、2人でペアローンを組むことができず、すごく苦労した」


同性婚をめぐる裁判は各地で行われていて、林 芳正 官房長官は「同種訴訟が継続していて、その判断を『注視』していく」としています。

北海道で同性婚訴訟 中谷 衣里さん (32)
「正直なところ、また同じこと言ってるなという気持ちでした。議論というところの次のフェーズに移してほしいと思っています。もうこれ以上『注視していく』という言葉は当事者としては聞きたくない気持ちです」