「ルールをアップデートしていく、大事な新局面に入っている」

ハロルド・ジョージ・メイさん:
私の出身のオランダでは歴史上、一つの党が過半数を取ったことがありません。たとえ1年かけてでもいろいろな党と政策などについて話し合い、政策が合っているところ同士でやるという考え方です。
私は、それは国民にとってすごくいいことだと思います。やはり一つの党が暴走するのではなく、いいところで考え方を一致させるためには、お互いに妥協しないといけない部分は妥協することが大事なのではないでしょうか。
国民民主党 玉木雄一郎 代表:
今までは自公で完全に過半数を占めていたので、政策は国会の外で決まっていました。自民党の部会や公明党の部会を通したら、もうそこでOKだったということです。国会に政策を持ってきても与党は全部賛成し、野党は逆に全部反対するという形で、形骸化していました。
今回はどの党も過半数を取っていないという1993年以降で初のケースだと思うので、新しい政策決定のルールや作法を決めていくための、大事な新局面に入っていると思います。
野党も建設的に加わる必要がありますし、与党も大きな心で、自分たちだけで決めるのではなく、国民民主党も含むいろいろな意見もきちんと踏まえて決定していくという、ヨーロッパなどでは当たり前の、穏健な多党制のなかでの丁寧な合意形成というルールをアップデートしていくことが必要なのではないでしょうか。実は今、そういう局面に来ていると思います。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
ヨーロッパなどでは、密室で駆け引きのようなことではなく、連立協議をオープンにやるんですよね。
国民民主党 玉木雄一郎 代表:
仮に何かを決めていくのであれば、我々はできるだけオープンに情報交換しながら進めていきたいと思います。