自民党の惨敗で、与党過半数割れとなった今回の選挙。争点のひとつは、いわゆる“裏金の問題”でした。自民党への逆風を受け、大物候補者が次々と落選する一方で、当選する候補者も。明暗が分かれる結果となりました。(「Nスタ」10月28日の放送より)
「ポストはいりません。政策を実現してほしい」

山内あゆキャスター:
今回の選挙では、自民党(191議席)と公明党(24議席)の与党は215議席と、過半数である233議席を割り込む結果となりました。また、立憲民主党は148議席と躍進し、国民民主党は28議席、れいわ新選組も9議席と数を伸ばしました。

これまで国民民主党は7議席でしたが、今回は4倍の28議席になりました。SNS動画で減税や家計支援などの政策を発信したことが影響をもたらしたのではないかといわれています。なかには再生数が1300万回を超えている動画もあるということです。
過半数を割り込んだ自民党は、政権の維持のためには野党との連携が欠かせないということで、連携を模索しています。これに対し、国民民主党の玉木雄一郎代表は「連立政権への参加はない」と明言しています。一方で、「政策本位で良い政策があれば協力するし、ダメなものはダメと言っていく」とも話していて、気になるところです。
井上貴博キャスター:
たとえば財務大臣などの主要ポストをもらう代わりに手を携えていくことは可能性としてあるのでしょうか。党利党略ではなく日本のことを考えるのであれば、政策を実現するためにも与党に入るというのも考え方の一つとしてありうると思うのですが。

国民民主党 玉木雄一郎 代表:
ポストはいりません。政策を実現してほしいなと思っています。
今回は“政治とカネ”が大きなテーマでしたが、あえて私たちは「手取りを増やす」という経済政策を訴えて戦い、一定の支持をいただきました。この政策を実現しないと、支持していただいた方の期待に応えることができません。
“なんとか大臣”などのポストはいりませんので、ぜひ掲げた政策を一つでも二つでも政府与党にものんでいただき、実現してもらいたいですし、それを強く求めていきたいと思います。
ホラン千秋キャスター:
最優先なのは、手取りを増やすという部分で一致できる政党がどこなのかということでしょうか。
国民民主党 玉木雄一郎 代表:
そうですね。特に国民民主党は“103万円の壁”を引き上げようと、ずっと訴えてきました。せっかく今は最低賃金や時給が上がっているのに、103万円分より多く働くと税金がかかり始めます。また、学生さんは親の扶養から外れてしまうので、わざわざ103万円以内で抑えています。
この壁がもう少し上がれば、たちどころに手取りや所得は増えますので、こういった政策をぜひやるべきです。基礎控除を引き上げるというのも非常に筋の悪くない政策なので、これは強く求めていきたいと思います。