「対決型の国会から、丁寧に合意形成をする国会に変えていく」

井上キャスター:
政治は数だといわれる一方で、今回はどこも過半数を取れていないので、政策を協議して、手を組めるのなら手を携えて前に進めていこうという流れなのでしょうか。
数ではなく政策で進んでいくということになれば、日本の政治にとって大きなターニングポイントになるかもしれませんが、(党が)分かれていると物事が進まないという側面もありそうです。バランスについてはどのように考えたら良いのでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
小党乱立だと手間がかかって、まだるっこしいみたいな意見を言う人もいますが、玉木さんが言うように、これは新しい局面ですから、プラスの方向にどう転じていくかということを一人ひとりが考え、政治家にもやってもらって、一種の試行錯誤するしかありません。
巨大な政党があれば一気に決まってスムーズだという発想自体をやめるということでしょうか。
国民民主党 玉木雄一郎 代表:
“対決より解決”というのが国民民主党の結党以来の党是で、「かっこいいこと言うな」とずいぶん言われたものですが、今回は「対決より解決でいいんじゃないの」と、たくさんの人が票を入れてくれました。この意味は大きいです。
今、アメリカの政治もヨーロッパの政治も、移民問題など、とにかくエクストリームに分かれていく方向です。しかし「対決じゃなくて、協議して解決策を見つけようよ」と正面から言った我々に、これだけ票が入りました。これを、日本の政治文化を変えていく一つのきっかけにしたいなと思います。

ホランキャスター:
何をどう、どこから解決してくれるのかという政治全体への期待感が薄れてしまったからこそ、投票率もやや下がってしまったのかなと思います。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
消費税を下げるというのはハードルが高いので、少しペンディングになるかもしれません。一方で、103万円の壁や選択的夫婦別姓などは、歩み寄れる話だと思うので、そういった部分からどんどん懸案を解決していくことが大事だと思います。
井上キャスター:
批判し合っていた政治から脱却して、組めるところは組み、前に進める。政治空白を作らないでいただきたいと、強く願います。
国民民主党 玉木雄一郎 代表:
それを期待して国民民主党に入れてくれた人が多いと思うので、対決型の国会から、丁寧に合意形成をする国会に変えていく。そのきっかけになれば、過半数割れは必ずしも悪いことではないと思います。
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<プロフィール>
玉木雄一郎氏
国民民主党代表 衆議院議員香川2区6期目
自称「永田町のYouTuber」登録者数は26.8万人
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年
ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック・アース製薬の社外取締役など