日本に接近のおそれも

気象庁の台風進路予想を見ると、今後ほぼ西に進む台風は、5日後の30日午後3時には中心気圧970ヘクトパスカルの強い台風となり、予報円の中心は沖縄の南に達します。

そして、スピードが遅くなり進路を北よりに変えています。

これは台風の進む向きが西から東に変わる「転向(てんこう)」の前兆とも考えられ、転向すれば、台風21号が日本方面に向かうおそれがあることを示しています。

なぜ晩秋に台風が日本へ

台風の月別進路を見ると、10月や11月は太平洋高気圧が東に退いているため、その高気圧の縁(ヘリ)に沿って、日本の南海上を東に進むか、全く高気圧の影響を受けずに、そのまま西の大陸方面に進むのがほとんどです。

ところが今年の場合は、太平洋高気圧が、まだまだ勢力を保っているため、高気圧の縁に沿って吹く風もしっかりしていて、台風はその流れに乗ることで転向し、日本に向かうおそれがあるのです。

仮に、実際に転向して日本に上陸するとなると、1951年からの観測史上、2番目に遅い台風上陸となる見込みです。