『綺麗な水が飲めないんだって』テレビを観て泣いた小学生

当時まだ小学生だった彼はテレビで見た光景に心を打たれた。母・愛さんもその当時の込み上げる想いを持つ様子を振り返る。
母・愛さん:
小学校1年生2年生ぐらいの時に、1人でテレビを見て、なんかすごい泣いてるなと思って、画面を見たらユニセフ(UNICEF:国連児童基金)の宣伝の、“黒人の子達がワクチンがない”のですとか、“水道ってこんなに汚い水を飲んでるんです”というのを観て、この子が泣いてる姿を見て「どうしたの?」みたいな感じで言ったら、『綺麗な水が飲めないんだって』と言って、「そうだね」みたいな。
 『どうしたらいいの?』ってその時に言っていて、「水道を引いてあげるしかないね」と…「だからそのために募金とかそういうのをするんだよ」っていう話をして、その時はそれで終わったのですけど、とにかくユニセフのCMが流れると、泣いちゃうみたいな…もうそれがもうずっと繰り返しで…
 野球始めてちょっとしてぐらいちょっとしてからかな、プロ野球選手になったらお金を稼いで、『アフリカの子達のために水道を引きたいんだ』と言ってたので、なんかこんな何年経っても、こういう事って忘れないんだなと思って、なんかそういう目標があるんだったら、野球も絶対続くだろうし…そういう夢がそういう人達のために何か出来る事がないかなって“考えられる力がある”のだなっていうのがあった。
 だったらもう応援してあげようって思ってその夢をずっと持ち続けてるっていう感じ。

“ナイジェリアにきれいな水を届けたい"小学6年で誓った想い

“ナイジェリアにきれいな水を届けたい"小学6年で誓った想いが野球を続ける原動力となり、揺るぎない信念はいつしか支えてくれる人達の心をも動かしていく。
沼井:
(泣いていた事は)覚えてないですけど、でも自分と近い人達が…そういうCMを見てサポートしたいなっていう風に思って…プロ野球選手を目指したのも、それも一つのきっかけだったので…そういうのはあります。

幼い頃に描いた大きな夢へ 小さな一歩を踏みだす

幼い頃に描いた大きな夢へ。18歳になったいま小さな一歩を踏み出そうとしている。

幼い頃に描いた大きな夢へ 小さな一歩を踏みだす

沼井:
まず本当に世界一のピッチャーになりたいっていう風には思っているので、そのためには、しっかりと結果を残さないといけないので、世界一のピッチャーになるっていうために自分はやっていきたいというふうに思います。
 メジャーリーグ・ワールドシリーズの舞台で投げてるピッチャー、そういう所で先発を任されてるピッチャーが世界一のピッチャーに近いのかなって一番思うので、いきなりそこを目指すのではなくて、まずしっかりと日本のプロ野球に入って結果を残して、みんなに認めてもらえるようになったら、そういうふうな舞台にチャレンジしたいな、と思ってます。