■「円安倒産」急増 去年1年の倍の件数に

円安の影響に持ちこたえられない「円安倒産」も増えています。
12日、企業の倒産情報などを取材する帝国データバンクの調査員に同行させてもらいました。都内のビルに入る、アパレル企業を訪ねると…

帝国データバンク情報統括部 下川純さん
「エレベーターがその会社の階に止まらないようになっていて、『破産を申し立てる』という貼り紙が」


株式会社ソックスジャパンは女性向けのカジュアルウエアを海外で生産していましたが、円安や原材料の高騰で急激に財務が悪化。8月、事業を停止し自己破産の準備に入ったといいます。

帝国データバンク情報統括部 下川純さん
「(商品を)製造している会社だと納入する会社との関係性もあって、簡単に(値段を)上げてしまうと、別の業者さんに仕事が流れてしまうっていう現状がある」


円安が直接・間接要因となった倒産は、8月だけで全国で7件発生。7月の1件から大幅に増加し、今年8月までの累計ですでに去年1年間の倍近くになっています。

帝国データバンク情報統括部 下川純さん
「倒産は景気の事象にちょっと遅れて発生するものなので、円安は今真っ最中のことなので、これからちょっと遅れて徐々に(円安倒産が)増えていく可能性は十分あるんじゃないかと思っています」

■「一つ一つ受け入れて対応していくしかない」

国山ハセンキャスター:
中古車はただでさえ半導体不足で高騰している。そこに円安の影響も。手の届かない価格になってきています。

山本恵里伽キャスター:
私がお話伺った焼肉居酒屋の「塩ホルモンさとう」さん、おひとりで経営されているんです。ですので、人件費を削減するという選択肢はないので、できる限りのことはやってらっしゃるという印象を受けました。「先々不安はあるけれど、一つ一つ受け入れて対応していくしかない」と切実な思いを明かしていました。

国山キャスター:
止まらない円安、大きな影響が出ています。