保管ルールを決めた博物館「どういう資料を残すか明確化しないと前進しない」

 こうした中、全国に先駆けてすでにルールに則った収蔵品の管理をしている施設があります。栃木県宇都宮市にある県立博物館です。

 (栃木県立博物館 篠崎茂雄学芸部長)「とにかくこの部屋全体に資料が置いてあって、歩くスペースもないぐらいたくさん資料がありました」
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 保管場所の不足が深刻化したことから、2016年にルールを整備。定期的に収蔵品を見直し、価値が失われたものや活用しにくいものは、博物館の資料から外して譲渡や廃棄する除籍処分ができるようにしました。

 (篠崎茂雄学芸部長)「博物館全体の職員が協議して、あるいは専門の研究者の意見を聞いた上で、除籍が相当だと判断された場合に除籍する。逆に言うと、除籍のルールはあるけれども簡単に除籍できない」

 除籍に踏み込んだ内容のため、当初は批判もあったといいますが、これまでに除籍した資料は10点以下。逆に資料の価値をはっきり示せるようになったことから、2021年には17億円かけて新たな収蔵庫を開設することができました。

 (篠崎茂雄学芸部長)「博物館は展示するだけではなく地域の資料を永久に保存する施設。地域の人みんなが何を残していくか考えることも大切かなと。どういう資料を残していくのか明確に定めておかないと前進しないと思います」