わたしたちの体から出ているニオイの元「皮膚ガス」。汗の多い夏だけでなく、秋も要注意なんです。「食欲の秋」が原因の悪臭から、「秋バテ」から来る嫌なニオイまで、その正体と対策を取材しました。

食欲の秋に発生!臭~い皮膚ガス

「季節によって注意すべき『皮膚ガス』は変わる」
こう話すのは、体のニオイを20年研究してきた東海大学の関根嘉香教授。800以上の種類がある皮膚ガス研究の第一人者です。

秋に知っておきたい皮膚ガスは3つ。どれも日常の行動がニオイに関係するのですが、1つ目は食欲の秋の【食べすぎ飲みすぎ】による悪臭です。

45歳女性:
「食べ過ぎとか、お酒飲んだ日とかは結構体臭が気になる。自分のニオイじゃないみたいな

30代女性:
「お酒を飲みすぎた次の日。頭皮とか脂っぽいニオイがする」

このニオイの原因は、皮脂が酸化されて出てきた「ブタナール」という物質。
どんな臭いなのか、THE TIME,マーケティング部の原千晶部員が嗅いでみると「うわっ!くさーい!チーズを100年くらい寝かせた香り

東海大学 関根教授:
暴飲暴食して動物性の脂肪や炭水化物を摂取しすぎると、皮脂の分泌が増える。それが酸化されてブタナールが発生するんです」

肉を食べて酒を飲んで〆にラーメン…ブタナールの大量発生は、これからやってくる忘年会シーズンも要注意ですが、対策もあります。

東海大学 関根教授:
「ビタミンBを取りながら生活すると、比較的皮脂の分泌が抑えられるので、アーモンドやマグロなど、ビタミンBが多い食べ物を食べるといい

ちなみに暴飲暴食をしない人でも、食べ物と皮膚ガスには大きな関係があります。
例えば、ニンニクを食べた翌日の体臭。実はニンニク臭の成分は、口からだけでなく体の表面からも出ています。
さらに、カレーも同様。カレー臭やニンニク臭は、食べて30分経つと血液を経由して皮膚の外に出てくる皮膚ガスなんです。

東海大学 関根教授:
「ニンニクを食べて牛乳を飲むとニンニク臭を抑えられます。同じ効果がカレーにもあるかなと思って実験したんですが、これは逆効果。牛乳を飲むと余計にカレー臭が増えちゃいます