中国、女子史上初の金メダルゼロ

南波キャスター:
今回、中国はかなり苦しく、女子史上初めて金メダルがありませんでした。

チームを率いる中国の馬琳監督は表彰式に参加しませんでした

中国のSNSには「馬琳監督の表彰式への参加拒否は異常だ」「女子チームの監督はやめないのか」という声もありました。

「調整がうまくいかなかった」世界ランク1位の選手は棄権を発表

さらに世界ランキング1位の孫穎莎選手が不調だったということです。

女子団体の準々決勝の第1戦で、北朝鮮の金琴英選手に1対3でやぶれました。第2セットでは10連続で失点がありました。

孫穎莎選手は自身のSNSに「調整がうまくいかなかった」と投稿し、残りの試合の棄権を発表しました。

孫穎莎選手は、アジア選手権の前日まで、今年から開催された卓球熱の再燃を目指した大会「チャイナスマッシュ2024」に出ており、疲労もたまっていたのではないかとみられています。

拓殖大学の富坂聡教授によると、サッカーやバスケットボールは、なかなか国際大会で勝てず、国内の人気に陰りがあったということです。富坂教授は「卓球だけでも人気を維持させようと、メディアへの露出などを増やしているのでは」と指摘しました。

井上キャスター:
女子で考えると、世界ランキング上位5人の選手の平均年齢が、中国は26歳くらい、日本は21歳くらいだそうです。張本美和選手は16歳なので、次世代を育成できていて、日本はチャンスだと思います。

卓球 元日本代表 加藤美優さん:
日本は最近、特に若い世代からの強化がすごく安定してできているので、今後かなり期待できるのではないかと思います。

ホラン千秋キャスター:
中国にも若い選手がいないわけではないですよね。

卓球 元日本代表 加藤美優さん:
(若い選手は)いますが、ベテランの選手がオリンピックや世界選手権に出場してメダルをとることが多かったので少し日本と違いますね。

ホランキャスター:
ベテランの選手がいるため、若い選手が世界の舞台で経験値を積む機会が、そこまでないということなのでしょうか。

卓球 元日本代表 加藤美優さん:
そうだと思います。

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<プロフィール>
加藤美優さん
卓球女子 元日本代表
2017年、2019年 アジア選手権 団体銀