■原酒の供給元を視察する…


若鶴酒造5代目 稲垣貴彦さん:
「大きいでしょ」

記者:
「大きいですね」

若鶴酒造5代目 稲垣貴彦さん:
「これがすべて木でできてるんですね。この柱から壁まで」



延べ床面積はおよそ890平方メートルで、ウイスキー樽は最大5000丁を収容可能です。

井波地域では年間を通して適度な湿度が保たれるため、上質なウイスキーの熟成が期待できるということです。

若鶴酒造5代目 稲垣貴彦さん:
「この熟成庫は木を使ってます。なので非常に断熱性が高くて、屋根も二重屋根になって中に断熱材が入ってる。非常に温度を一定に保つ効果があるし、湿度も木によって調整されますので、樽の中に樽が熟成してるみたいな、そんなイメージ」

原酒を供給するのは砺波市の三郎丸蒸留所のほか、兵庫や広島など県外の5つの蒸留所で、熟成には3年かかるため販売は2025年以降になります。


若鶴酒造5代目 稲垣貴彦さん:
「ウイスキーっていうのは本当になんていうか、短期の仕事じゃなくてすごく長いスパンで物を考えなきゃいけないので。ある意味それが夢にもなるし、人生を賭けて取り組める仕事なのかなと思いますね」


瀬戸内海に面する兵庫県明石市です。原酒の供給元のひとつ、江井ヶ嶋酒造があります。


この日、稲垣さんと下野さんはことしの原酒の出来栄えと供給体制の確認に訪れました。

わずかな温度の違いや気候の変化によって原酒の味は大きく変わると言います。


若鶴酒造5代目 稲垣貴彦さん:
「ことし仕込みでチャレンジしてることとか?」

江井ヶ嶋酒造 中村祐司 醸造課長:
「そうですね。仕込み方法自体は、先ほども言いましたように、まだスタートして1か月も経ってないのでこれからまたこんなんしようかっていうのが出てくると思う」


1888年創業の江井ヶ嶋酒造。日本酒や焼酎、ワインなどさまざまな酒を製造していますが、売り上げの9割はウイスキーが占めています。
中でも看板商品は「江井ヶ嶋」と「あかし」です。


ウイスキープロフェッショナルの資格を持つ下野さん。江井ヶ嶋ブランドへのアドバイスも行いました。

ウイスキー通販専門店「モルトヤマ」
下野孔明さん:

「江井ヶ島とあかしってブランドがあった時に、例えばどっちかをハイブランドみたいな形にして、ボトルのデザインとかラベルのデザインも違いますって形だとお客さんもわかりやすいかなと」


オフィシャルボトルに人気が集まれば、ボトラーズボトルの売り上げにつながる相乗効果を生むためです。江井ヶ嶋酒造は、ボトラーズ事業をどうみているのでしょうか。


江井ヶ島酒造 平石幹郎社長:
「非常に画期的なことだと思います。宣伝というか、みなさんにアピールするのがうちの場合は下手なんですね。その辺をいくらかでもそういうところに原酒を提供して江井ヶ島酒造の発信を助けていただけたらと」


稲垣さんと下野さんがボトラーズを始めるきっかけとなったのが、2019年に視察で訪れたスコットランドでした。