4年に一度流行する“オリンピック病”

4年に一度、オリンピックの年にマイコプラズマ肺炎が流行することで、“オリンピック病”とも呼ばれています。
2011年、2012年の頭にかけて流行し、その次の流行が2016年。2020年にはコロナ禍での感染対策の徹底によりマイコプラズマ肺炎の患者の数は減っていました。
そしてその4年後の2024年である今年、流行しています。
伊藤院長は流行の理由について
「コロナ禍で免疫力が低下している可能性と、抗菌薬に対して抵抗力を持ってしまう耐性菌の出現も指摘されている」
と話しています。
「マイコプラズマ肺炎」対策はー
マイコプラズマ肺炎は飛沫や接触で感染するので、家庭内で感染を防ぐのが難しい感染症です。
伊藤博道院長:
症状が出る1週間ぐらい前と、ある程度症状が良くなってから二、三週間ぐらいは人に感染させる力があるということと、潜伏期間の長さと両方ありますので、なかなか家族内での感染を防ぐのが難しいというところがあると思います。
恵俊彰:
感染はお子さんが中心なんですか?
伊藤博道院長:
7月8月は圧倒的に小学生を中心とした学生さんが多かったです。
9月になってから大人世代に市中感染が増えてきて、最近では幼稚園・保育園の世代もいます。普通5歳未満には少ないとされているんですが、保育園でも流行っているということなので、かなり年齢層が広がってきていると思います。
コメンテーター 小林よしひさ:
今週の頭ずっと幼稚園で体操に行ってたんですけどもやはり咳をしている子は少し目立ってはいました。それがマイコプラズマなのかわからないので、やはり徹底した体調管理とか手洗いうがいしか対策はないんですかね。
伊藤博道院長:
対策は特別なものはなくて、標準感染予防策であるうがいや手洗いや換気です。
個人的に思うのは、特に人混みや、集まって勉強や仕事をする場にいた後は、その日のうちに入浴をして体の表面に付着した菌をしっかり洗い流す。
それから入ってこないようにするのと共に、自分の体の内なる免疫力を維持する。
入浴で疲れを取ったり、体の循環を良くしたり、栄養や睡眠をきちんととるということが大事なのかなと思います。
受診に関してはーー
伊藤博道院長:
基本となる症状の軸は咳ですから、咳がひどくなってくる、例えば夜も眠れないぐらいの咳とか奥の方からはむせ込んできて吐いてしまうような咳とか、こういう方はマイコプラズマであろうがなかろうが、早めに受診をしていただくということが重要になってくると思います。
(ひるおび 2024年10月3日放送より)