アメリカ・ヨーロッパも北上予想 強い勢力で九州方面へ接近も 

アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。

26日午後の時点で、マリアナ諸島付近の熱帯低気圧については進路予想を開始しています。また、沖縄の南海上の熱帯低気圧についても「97W」としてオレンジ色の丸で囲まれています。JTWCでは定めた基準以上に発達する雲のまとまりができると、LOW(黄)→MEDIUM(オレンジ)→HIGH(赤)へとレベル分けして情報を発表します。赤色になると台風の発生時期に近づいた目安となります。それぞれの意味は以下の通りです。

LOW(黄):監視対象ではあるが、今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性は低い
MEDIUM(オレンジ):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する可能性も高まっているが、発達するには24時間以上かかる見込み
HIGH(赤):今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧に発達する見込み

マリアナ諸島付近の熱帯低気圧の進路予想は大きくは気象庁の予報と変わりません。最大風速をみると日本の南の海上に北上した時に発達のピークを迎えるよそうですが、そこまで極端に強くなる予想ではありません。

アメリカ海洋大気庁(NOAA)

アメリカ海洋大気庁は、2つの熱帯じょう乱についてアンサンブル予報の結果について発表しています。「アンサンブル予報」は、数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

マリアナ諸島付近の熱帯低気圧ついては気象庁やアメリカ海軍と同様に北西方向から北東方向へと進路を次第に変えて関東の沖合の海上に接近する可能性を予想しています。

一方、沖縄の南の熱帯低気圧に関しては北上して東シナ海から九州方面へと進む予想データが多くなっています。まだ予報のバラツキがかなり大きい段階ですが気になるところです。

【画像で確認】強い勢力で沖縄付近へ 10月2日までの雨・風シミュレーション

ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)

ヨーロッパの予想もアメリカの予報モデルとほぼ同じようなコースを示しています。