「取り残された人がいると要請」“空飛ぶ医療団” ヘリで孤立地区へ

一方、珠洲市に拠点を作り、支援・救助活動を行っている団体、NGOの「ピースウィンズ・ジャパン」。その名も空飛ぶ捜索医療団。

ピースウィンズ・ジャパン 橋本笙子さん
「取り残されている人がいるので珠洲市から救助要請があって、その方々はヘリで迎えに行く」

この日、ヘリで向かったのは珠洲市仁江町。

仁江町は、地震で大規模な土砂崩れが起き、その復興が進まないなか、今回の豪雨被害に。一時、孤立状態となっていた場所です。

現場に到着すると住民の姿が…

隊員「先に3名で、私も残りますから」
隊員「みなさん大丈夫ですかね?」
住民「大丈夫」

無事、住民4人を救助しました。

救出された住民
「今回の雨は本当に生まれて初めて経験するような雨でひどかった。とにかく停電したもんで連絡がとれんし、畑も全部埋まりました」

能登半島地震以降、この場所で幅広い支援を行ってきた団体。しかし、今回の豪雨は自身も命の危険を感じ、すぐに救助に向かえない歯がゆさがあったといいます。

ピースウィンズ・ジャパン 橋本笙子さん
「本格的に動けたのは日曜日(22日)の午後くらいですね。要するに雨が止んでから。支援者でありながらも、本当にその瞬間というのは、何もできない無力さを感じました」

今後の活動については…

ピースウィンズ・ジャパン 橋本笙子さん
「今9月なんですが、最悪、避難所で年越しをしなければならない人も出てくるんではないかと予想しています。皆さんが落ち着いて生活できる環境を整えるということですね。普通の生活に戻れるように、(今後も)サポートしていくことが大切だと思っています」

能登地方を襲った豪雨では、これまでに9人が死亡、6人の行方や安否が分かっていません。