多くの人は結核菌が体に眠っている

昭和初期までは不治の病と恐れられていた「結核」。

予防や治療法が研究され患者数は大きく減りましたが、疫学情報センターによりますと、昨年度の国内の患者数は10096人、死者は1587人に上っています。また、患者の約7割が65歳以上の高齢者です。

富山県衛生研究所 大石和徳所長:
「ほとんどの日本人は結核に一度は感染しています。肺やリンパ節とかで結核菌が眠っているわけです。それが、抵抗力が落ちた時に体内で広がっていきます」

感染してもすべての人が発病するわけではなく、多くが免疫の力によって菌を抑え込んでいるといいます。

結核は肺のほか、リンパや血管内に菌が入り込みほかの様々な臓器に広がります。リンパ節や骨、腎臓、脳や皮膚などに病変を作ることもあり最悪の場合、命を落とします。