男子200mには4×400mリレー代表3人も出場

男子200mにはパリ五輪出場選手5人が出場する。この種目の日本選手権2位、パリ五輪でも準決勝に進んだ上山に加え、100mの東田、400m日本記録保持者の佐藤拳、佐藤拳とともにパリ五輪400m代表だった佐藤風と中島がエントリーした。

上山が本命であることは間違いないが、トップスピードでは100m代表の東田が上だろう。自己記録は上山の20秒26に対し東田は20秒60だが、その記録を出した21年から3年が経っている。100mのスピードが200mに生きれば、一気に記録を縮める可能性もある。

佐藤拳も前回大会の200m優勝と実績がある。400mの強化プロセスで、長年にわたって200mのタイムアップを図ってきた。佐藤風も佐藤拳に負けていない。400m前半の200mを21秒0台で通過するスピードは、日本人の400m歴代選手中でも最速と言われている。そして中島は後半型だが、前半のスピード強化の成果を確認するために出場する。

昨年の今大会では100mで東田が10秒16で優勝し、今年の同種目パリ五輪代表になった。200mは、400m日本記録保持者の佐藤拳が20秒70で優勝し、今年のパリ五輪も400mで代表に。昨年の400mは吉津拓歩(26、ジーケーライン)が46秒84で優勝し、パリ五輪4×400mリレー代表に成長した。

今年も全日本実業団陸上は、来年の世界陸上東京大会の代表を占う大会になるかもしれない。その意味でも注目される男子短距離だ。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)