洗濯用のパック型液体洗剤を高齢者が誤って食べてしまい、誤えん性肺炎となり人工呼吸器が必要になるまで重症化した事故が発生し、国民生活センターが注意を呼び掛けています。

国民生活センターの19日の発表によりますと、認知症のある70代の高齢者が自宅の洗面所に置いてあった洗濯用の「パック型液体洗剤」を1~2個食べてしまい、嘔吐と下痢が続いて病院に搬送されたということです。

誤飲した高齢者は、洗剤に含まれていた「界面活性剤中毒」から誤えん性肺炎となり入院、その後人工呼吸器が必要になるまで重症化したということです。

センターによりますと「パック型液体洗剤」に入っている界面活性剤などの様々な成分が嘔吐したりむせたりして気道に入ることで、化学性肺炎や誤えん性肺炎等の重篤な症状の原因となることがあるということで、むせる力の弱い高齢者は特に注意が必要だとしています。

またパック型液体洗剤は濃縮液体洗剤を《水に溶けやすいフィルム》で包んでいるため、子供が握ったり噛んだり遊んでいるうちにフィルムが破れ、目に入るなどの事故も報告されているということです。

センターでは「パック型液体洗剤」は高齢者や子どもの目につかないところ、手の届かないところに保管するよう呼びかけています。

また口に入れてしまった際はすぐに口をすすぎ、異常を感じる場合は、成分が分かるパッケージ等を持って医療機関を受診するよう呼びかけています。