海外で活躍する日本人バレエダンサーは約350人。今、日本のバレエ界は世界からも注目されています。モナコへ留学する12歳、さらに26歳のプリンシパル・ソリストの活躍とともに、熊川哲也さんのジュニア育成への思いを聞きました。
「寝室をバレエ練習場に」12歳の世界1位を支えた家族

北海道に暮らす、中学生のバレエダンサー山田優七さん(12)。
4月に米国で開催されたコンクール「ユース・アメリカ・グランプリ」のクラシック部門で1位になり、奨学金を獲得しモナコへバレエ留学を決めました。

期間は1年間。バレエ経験のない両親はかなり驚きだったようです。

母親:
「娘の成長に親の経済力が追いつかなくて困っています(笑)」
優七さん(12):
「感謝 感謝」
優七さんが世界一に成長する陰には、家族の様々な支えがありました。
専業主婦だった母は、優七さんがバレエを始めてからパートを開始。

さらに夫婦の寝室はバレエの練習場に。大きな鏡に専用のフロアマット、レッスン用のバーも用意しいつでも練習できる環境を整えたのです。

家族に支えられ、バレエ用品メーカー『チャコット』のモデルにも抜擢されるなど今や日本を代表するダンサーになった優七さん。
7月に東京で行われたプロの舞台「Bright Step」にも出演しました。
「Bright Step」は、“日本に貢献したい”と海外のバレエ団に所属する日本のトップダンサーが、年に1回公演する舞台。
ドイツの「ハンブルク・バレエ団」のプリンシパル、菅井円加さんからもマンツーマンで指導を受けることができました。
優七さん(12):
「自分では意識していない所を注意してもらえたので、それを頭に入れておいて、モナコに留学しても教わったことを忘れないで踊りで表現したい」