「息子を返して」強権的な治安対策 国民も分断

こうした厳しい措置が功を奏したのか、エルサルバドルの治安は劇的に改善し、国民の多くは政府を支持しています。

街の人
「国の治安対策をしたブケレ大統領を誇りに思う。彼はエルサルバドル人みんなから愛されている」

「私たちの元に生きて返してほしい」

一方で、国民からは不満も噴出。15日、首都サンサルバドルでは1000人以上が家族などの釈放を求め、声を上げました。

母親
「嘘の理由で息子は職場から連れ去られた。息子を返してほしい。大統領にお願いすることはそれだけです」

人権団体の主張では、拘束された人のうち30%は無実だといいます。

こうした状況の中、政府は「700日間にわたり殺人事件が起きなかった」と実績を強調し、「ギャング撲滅作戦に変更はない」とする方針を掲げています。