■「すべてはお金」1個8万円の高麗人参濃縮液を大量販売した元信者

これまで旧統一教会はどのように資金を得ていたのか。“経済部隊”の存在を複数の元信者が証言した。

旧統一教会の元信者
「自分もそういう組織の中に入って、とにかく集金集団だということ。もうお金しかないんだなって。すべてはお金」

1995年に脱会したこの元信者。教団内で働いていたが、人事異動だといわれハッピーワールドという会社で働くことになったという。

株式会社ハッピーワールドは1971年の設立で、初代社長は古田元男氏。旧統一教会の幹部の1人で、文鮮明氏と一緒に写っている写真もあった。


元信者は1個8万円の高麗人参濃縮液を大量に販売していたという。


旧統一教会の元信者
「飲む量なんて決まっていますよね。残ったものをどうするんだって。その8万円のもの(高麗人参濃縮液)を水で溶いてバケツに(入れて)、そしてそれをお墓に持っていって先祖供養にお墓の周りに撒く。そういうふうにして販売していました」

当時、教団の歌を歌いお祈りしてから仕事に入っていたが、社長の古田氏からこう言われたという。


旧統一教会の元信者
「歌って祈っている暇があったら、みんなで『金、金、金』と言って唱和して出かけるんだって」

そして、ハッピーワールドでの給料についてこう話した。

旧統一教会の元信者
「給料明細と源泉徴収票を一度見せてもらったときに自分の給料ってこんなにもらってるんだって。当時で(年収)800万ぐらいありましたから」

だが、実際には。

旧統一教会の元信者
「社員はみんな手元にそんなお金をもらっていませんからね。みんな働いているのに、その労働の対価を払ってない、そのお金どこ行っちゃっているのと。自分はいつも(月)1万2000円のお小遣いですからね。社会保険もなければ、健康保険もなければ休みもない。おかしな話ですよね」

1992年、報道特集では、いまハッピーワールドが入っているビルの会社を取材。働いていたのは教団の会員で、給料の何パーセントかを献金していると証言した。

旧統一教会員の会社員(当時)
「献金は自主的なんですよね。毎月振り込むというか、個人的に自主的に」

Q.金額を書いて出す?
「そうですね」

振り込み相手の欄には、世界基督教統一神霊協会とはっきり書かれていた。