リニア中央新幹線のトンネル工事の前段階となるボーリング調査をめぐり大きな動きです。静岡県は大井川流域の市や町の意向の確認を進め、県内での調査の実施を了解することを9月17日にJR東海に回答する方向で最終調整していることが分かりました。

リニア中央新幹線の工事をめぐっては、JR東海が山梨県側から静岡県側に向かって地質や地下水を調べるボーリング調査を行い、9月6日の時点で静岡県境まで316メートルの位置まで進んでいます。

JR東海は、静岡県内でもボーリング調査を行うため、大井川流域の市や町のほか、利水団体でつくる大井川利水関係協議会の了解を得たいとしていて、9月10日、事務局を務める静岡県に対して協議会の意向を確認するよう文書で求めていました。

静岡県内でのボーリング調査をめぐっては、静岡県の専門部会は「技術的に適切」と判断していて、鈴木康友知事や流域の市や町も調査への理解を示していました。

関係者によりますと、静岡県は大井川流域の市や町などに文書で意向の確認を進め、静岡県境を越えて県内での調査実施を了解することを9月17日に、JR東海に回答する方向で最終調整しているということです。

工事の前段階であるボーリング調査の実施が決まれば、静岡県政長年の課題であるリニア問題は大きな局面を迎えることになります。