自民「不信任案」19日提出へ

加藤キャスター:
不信任決議案の提出が今月19日に決まりました。議員の3分の2以上が出席し、出席した議員の4分の3以上の賛成で、議会で可決ということになります。可決となると、斎藤知事は10日以内に議会の解散か、失職かの判断を迫られます。議会解散なら県議選、失職なら知事選になります。県議選になった場合、新議会で「不信任決議案」が再可決されると、斎藤知事は失職という流れです。

ただ、どちらもお金がかかります。県議選では16億円、知事選では18億円で、双方行うと34億円という金銭的な負担があるわけです。

これに対する街の声です。

70代
「議会解散よりも辞職すべき。16億円かかるんでしょ。ほかの議員も巻き込むことになる」
30代
「税金なので無駄なお金は無くしてほしい。子育て支援に回してほしい」
40代
「人として引き際が大事。ご自身のためにも辞職した方がいい」

ホランキャスター:
こういった気持ちの部分が届いたらいいなと思います。このまま最終的に解散して、二度目の不信任決議案が出て辞職となるまで、斎藤知事は自分がやったことは間違ってなかったということを証明し続けるために突っぱね続けないといけないわけですよね。

星浩さん:
ちょっと醜い駆け引きがあります。解散すると斎藤知事を推薦していた自民党と維新の県会議員もかなり選挙で苦しむわけです。ですから、自分に対して辞任要求は突きつけられないだろうと高をくくっていたところがありました。維新からするとそこは非常に弱いところだったのですが、結局は辞任要求、不信任案になるわけなので、醜い駆け引きはやめて一度出直すことに切り替える必要があると思います。

井上キャスター:
今回、維新は完全に対応が後手後手に回ったなと感じるのですが、例えばこの一連の斎藤知事の話を見ていて、他の知事や他の自治体で、“まずい、うちも近いことが起きうるぞ”と思っている人がいるのか、レアケースなのか、どう捉えるべきなのでしょうか。

星浩さん:
今の地方自治の仕組みからすると、どこでも起きやすいです。議会とメディアなどのチェックが弱いと知事の権限がどんどん増長していき、知事がつっぱれば何でもできるというようなことになりかねないので、その他の自治体に対する模範を示すといいますか、地方自治の緊張感を取り戻すためにもきちんとした対応が必要だと思います。

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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年