ポイントは“石油依存経済”からの脱却
石油や天然ガスが豊富な中東にとっては、世界的な脱炭素の流れは、将来的には石油などの需要減少に繋がる。つまり、世界の潮流は中東にとってはマイナスでしかない。
だからこそ、なるべく早い段階で“石油依存経済”からの脱却を図ろうと考えているのだ。

現にUAEでは、2050年までの温室効果ガス排出量ゼロを目標に掲げ、日照量が豊富な地理的優位を活かした太陽光などのクリーンエネルギーの導入が進んでいた。そこに水素が加われば、さらに石油依存からの脱却に拍車をかけられると考えているとみられる。
エネルギーを輸入に頼る日本以上に、自国の大きな武器として石油や天然ガスという化石燃料にのみに頼ってきたUAEは、新たなエネルギーの確保には積極的なのだろう。だからこそ、国のトップが岸田総理とともにとうしても会いたかったのだ。次世代エネルギーの水素を、いつでもどこでも製造できる装置を世に送り出した水木社長に。