災害などで通信が規制される場合でも優先的に取り扱われ、有効な通信手段とされる公衆電話ですが、携帯電話などの普及もあり使ったことがないという子どもが増えています。
そうした子どもたちに公衆電話の使い方を学んでもらおうという体験教室が開かれました。

「まず受話器を上げる。10円玉か100円玉を入れます」


鹿児島市で開かれた体験教室で子どもたちが学んでいるのは、公衆電話の使い方です。


かつては出先での通信手段として活用され、街でも多く見かけた公衆電話ですが、携帯電話やスマートフォンの普及に伴ってその数は減少。
NTT西日本によりますと、県内の台数は2000年3月時点では9766台でしたが、今年3月時点で2092台まで減っています。

NTT東日本が2018年に行ったアンケート調査では、公衆電話を使った経験がない小学生が77%に上りました。



(記者)「スマートフォンの普及などで、年々見る機会が減っている公衆電話。子どもたちは使い方を知っているのでしょうか?」


(小学1年生)
「(使ったことは)ない。(Q.公衆電話知っている?)知らない」
(母親)
「公園にあるのは見たことあるかもしれないが、使える電話とは分からないかも」


(小学1年生・3年生)
「(Q.公衆電話知っている?)知らない。(Q.見たことは?)ない」

(中学1年生)
「(Q.使ったことは?)ない。(Q.使い方は知っている?)あんまり良く分かっていない」



こうした背景もあって開かれた公衆電話教室では、子どもたちが公衆電話の使い方や緊急通報の方法などを学びました。

(訓練を受ける子ども)
「紫原小学校の体育館に避難しています。元気です」


また、大規模災害時に安否確認などのために音声メッセージを録音して届けることができる171・災害用伝言ダイヤルを、デモ機を使って体験しました。


(参加した4年生)
「普段は小さい携帯電話を使っている。公衆電話は、道に迷った時に使ってみたい」

(参加した4年生)
「公衆電話は使ったことがない。ちょっと難しかったけど簡単だった。災害の時にスマホの充電が切れた時に使いたい」


(主催した放課後等デイサービスkodon 林千博さん)
「地震や災害に関わる機会は必ずある。きょうの活動を通して使い方を思い出して、実際の現場で使ってもらえたら」


なお、NTTグループでは、9月5日までの防災週間の期間中、いざという時に災害用伝言ダイヤルをスムーズに使えるよう、電話番号171で体験利用を行っています。