長野県内でクマによる人身被害が相次いでいます。
県は、上伊那地域や北信地域など目撃件数が増加している5つの地域に9日、初めての「ツキノワグマ出没警報」を出しました。
信州ツキノワグマ研究会・岸元良輔理事長:
「ふだん出ないようなところまでクマが出る可能性があります。原因を調べて、対処していく。今まで以上に出なかったようなところも警戒を強める」
「ツキノワグマ出没警報」は、午後4時から県庁で開かれた野生鳥獣被害対策本部会議で決まりました。

警報の対象となるのは、目撃件数が増加している上伊那地域をはじめ、北信、北アルプス、佐久、木曽の5つの地域です。
そのほかの地域には、すでに注意報が出されています。

県内では9月5日に、松川村で女性2人が、安曇野市で男性1人がツキノワグマに襲われるなど、人への被害は、今年度に入ってからすでに10件発生。
同じ時期で比べると過去10年間で最も多くなっています。
また、山林と都市の間にある「里地」での目撃件数は、8月は323件と平年を100件近く上回っていて、上伊那と北信地域では、2倍以上となっています。
こうした状況を踏まえて、県は初めての警報を出すことを決めました。
警報の期間は10月の14日までで、県は強い注意喚起をはじめ、市町村と連携した広域パトロールなどを行うことにしています。














