アート作品でまちを彩り、様々な人たちを繋ぐことで上越市の直江津地域を盛り上げようと4年前に始まった「なおえつうみまちアート」。今年、作家として初めて参加したのが上越市の下鳥幸彦さん(60)です。海辺に打ち上げられたガラスやビンのかけら=『シーグラス』を使って作品を制作しています。

展示会場は直江津駅からほど近い喫茶店。
シーグラスで作られたランプが優しい彩りを添えています。

下鳥さんは49歳のとき大病を患い、今もその後遺症があります。
そんな下鳥さんが作品作りを始めたのは7年前。塞ぎこんでいた下鳥さんが妻のかつ美さんとともに海を訪れた際、海岸に光るシーグラスをかつ美さんが見つけたことがきっかけでした。

後遺症で麻痺が残っていた右半身は、作品作りを通じて徐々に動かせるようになりました。今では上越市や妙高市内の企業のロビーで作品が展示されています。また、福祉施設での個展や、上越市内の小学校でシーグラスを使ったワークショップを開くなど作家としての活動の場を広げています。

下鳥幸彦さん
「ぜひ皆に見てもらいたいし、勇気つけられるかもしれないし、『俺も何かやってみよう』という人もいるかもしれないし。まず子ども、身体の悪い人、お年寄り。そういう人に見てもらいたいですね」