費用は2億5000万円?それとも30億円超?
―――国葬にお金がどれくらいかかるのか、参考として中曽根元総理の葬儀に関する情報です。2020年10月に、内閣・自民党の合同葬という形で執り行われました。参列者が600人、場所がグランドプリンスホテル新高輪で約1億9000万円かかりました。後藤謙次さんも合同葬に参列されたと聞きましたが?
しました。ホテルですからどんなに大きくても武道館でやるのと同等ではないと思うんです。中曽根さんのモデルに従って予算もはじき出したといいますが、祭壇自体も、私小渕総理の合同葬も出たことがあるんですが、かなり大がかりで、とてもその額で収まるのかなという疑念はそのときから持っていました。やっぱり今回、国葬に対する批判が出て、しかも「税金を使う」っていう文言がしょっちゅう飛び交っていたので、小さく見せようと、ある種の思惑が裏目に出たような気がします。

―――式檀などは同程度の予定ですが、参列者が最大6000人で中曽根さんの10倍になります。送迎バス、配布するしおり、警備員、金属探知機、海外要人の人数に見合った同時通訳、場外での一般献花など、およそ2億5000万円ということです。今指摘されているのは、これだけではなく警備費、要人の接遇費もあって、結局いくらになるんですかと。岸田総理は、具体的な数字については要人の数などが確定してからでないと示すことができませんと話していますし、松野官房長官は「国葬儀後に精査した上でお示しをする」と話しました。野党合同ヒアリングでは「37億円とか、そういう数字も出てきていますよ」といいます。
(ジャーナリスト 立岩陽一郎氏)
実態として警備公安の費用って今まで私も取材してきたが、そんなに明確になったことはない。だから概算としてしか出ない、今後も。アメリカの副大統領が来るなら、自衛隊だって警戒態勢に入りますからね。そういうことも含めたら、これ予算として出しますか、出さないです。
―――後藤さんによりますと、「国葬を巡る状況は海外もウォッチしていて、かける金額が少ないとなると、海外から自分たちのリーダーの警備は大丈夫か、そんな声も上がるんじゃないか」と。
(後藤謙次氏)
自民党では8月初旬から、大体30億円ぐらいじゃないかという話が出回ってまして、かなりの幹部もそのことを明言していましたから。2憶5000万円の見積もりは、多分小さく見せようと、そういう思いが働いたような気がしています。岸田さんは会見の中で、従来ある省庁の予算の中でやると言いました。警察庁予算、あるいは外務省予算、先ほど言った防衛省予算、この中から出てくるんだと思いますけども、なかなか明確になるということは言えないと思いますが、やはり国会の追及の中では、概算は示さなければならないかもしれません。
(2022年8月31日MBSテレビ「よんチャンTV」より)














