市長の狙いは…「インターネット投票に向け、事例の一つとして積み重ねていきたい」
井上貴博キャスター:
市議会で条例案が可決されれば実施となります。他の自治体に広がっていく流れになっていくのでしょうか?

8月26日に、つくば市長は「市長の退職金」について、つくば市の情報発信アプリ「つくスマ」での投票を呼びかけました。
投票期間は11月1日~11日まで。15歳以上の市民が対象です。
対象市民は市政運営を0~100点(10点刻み)で評価し、評価の平均点から退職金の額を算出します。例えば0点となった場合は、法律上0円にはできないので、最低金額の22円。100点であれば満額の約2000万円になります。
ホラン千秋キャスター:
評価が高くても、元々もらえる額を超すというわけではない。
井上キャスター:
元々の額から何%を提示できるかということになっていくわけです。

取材に応じた五十嵐市長は「つくば市が目指している公職選挙のインターネット投票に向け、事例の一つとして積み重ねていきたい。仕組みを構築し、今後も様々な場面で民意を反映していきたい」と話しています。
ホランキャスター:
どう評価したらいいのかわからないという声もありましたが、政治家は「見られているんだ」という緊張感の中で市政を行っていくということは、いいバランスになりうる可能性はあるわけですよね。
井上キャスター:
五十嵐市長は、これがどう受け止められるかわからないけれども、市民含めて政治に興味を持ってもらいたい、市民参加型にしていくためにやってみたと話していました。
首長の退職金を巡り…

2023年5月に退任した徳島県の飯泉嘉門前知事は新型コロナで疲弊した県内の経済状況に鑑み、退職金約3100万円を受け取りませんでした。
2024年5月に辞職した静岡県の川勝平太前知事は、“差別的な発言”などで辞職に追い込まれた形ですが、退職金約2800万円、ボーナス約250万円を受け取っています。
受け取らない判断もあれば、受け取る判断もある。
仕事に見合った退職金をもらうというのは、ごく自然なことですが、このお金にどう向き合うか政治家の本性も出る気はします。