■靖国神社の境内にバラック 


映像には被災者たちの暮らしぶりも記録されていた。震災により住み家を失った人々はバラックや掘っ立て小屋での生活を余儀なくされた。


当時、靖国神社境内にまでバラックが建てられることになった。画像に映っている靖国神社境内のバラック70棟は、警視庁が建設し、東京市社会教育課が管理を行い、1923年9月13日に起工し、26日に竣工したという。


カメラの前を横切る大勢の男性。実は彼らは被災者への救援活動に従事している青年団、現在でいうボランティアのような存在だ。


画像の宮城県「労力青年奉仕団」は、浅草公園や麹町区の小学校などで、焼跡の整理にあたったという。今も昔もボランティアは復興を手助けする大切な存在であったことが伺える。


一方、厳しい状況の中でも、たくましく生き抜こうという被災者の姿も見受けられる。道端では子どもたちが散髪をしているが、カメラに向かって屈託のない笑みを浮かべる場面もあった。