新型コロナウイルスの療養期間を終えて復帰した岸田総理が会見を行い、“政治に対する国民の信頼が揺らいでいる”と危機感を示しました。
国民の信頼をどうにか回復しなければならないということで、茂木幹事長に3点指示を行いました。

■「旧統一教会との関係絶つ」自民党の基本方針に 守れなければ離党も


▼旧統一教会と自民党の関係性を点検した結果を取りまとめて公表
▼「過去を真摯に反省し、しがらみを捨て関係を絶つ」を党の基本方針とし徹底
▼今後、社会的に問題が指摘される団体と関係を持つことがないよう、コンプライアンスチェック体制を強化

では、どのようにして旧統一教会との関係性というものを点検していくのか。

8月26日付で自民党所属の国会議員に送られた8項目の調査票(記名式)があります。


▼「会合への祝電・メッセージなどの送付」の有無
▼「広報雑誌へのインタビューや対談記事などの掲載」の有無
▼「会合への出席」の有無
▼「寄付」の有無
▼「選挙支援」の有無
など

9月2日までの報告を求めていて、選挙協力や献金を受けていた場合などは、議員の氏名を公表することを検討しているということです。


岸田総理は関係を絶つと明言しましたが、党の基本方針が守られていないことが分かった場合はどうするのか。8月31日、茂木幹事長は会見で「仮に守ることができない議員がいた場合には、同じ党では活動できない。離党勧告も辞さない考え」とのことで、かなり強い姿勢で臨むということが伺えます。


今後のポイントについて、TBSスペシャルコメンテーターの星浩氏は、

▼公表される点検結果がどこまで踏み込んだ内容になるか?
▼最終的に第三者委員会などの公正なチェックを受け、さらに“処分”まで行うかどうか?

その姿勢も注目だと話していました。

井上貴博キャスター:
過去を調査するのは勿論だと思いますが、この先どうするのか。例えば宗教法人であっても、しっかりと収支報告書のようなものを出してもらって、「お金の流れを見える化します」などのような対策を行わないと、今回のように、宗教を隠れ蓑にして問題行動を起こす第2の統一教会が出かねないと思うんですよね。先々の対策を出していただきたいなと思いますが。

オンライン直売所「食べチョク」 秋元里奈代表:
元々かなりうやむやにしてた印象を持っていたんですが、会見では、きっぱり関係を絶つと明言されていたなという印象を受けました。今後どういう基準でコンプライアンスチェックをしていくのか。どういう団体を社会的に問題があると認定するのか。明文化して、旧統一教会に限らず、他の団体でそういうことがないよう、しっかり洗い出してほしいなというのは感じました。

井上キャスター:
結局、選挙のボランティアで入っていただくと「1人1人調査できません」「わかりませんでした」が通ってしまう。でも、それが反社会的組織だったら一発アウトなわけで、その差って何なんだろうかというところも見えないですね。

オンライン直売所「食べチョク」 秋元里奈代表:
お金の流れがどうなってるのかなどに対して明確な基準がないですよね。今回に関してはこれだけ問題になってしまって、批判の声が大きいからこその強い対応だと思うんですけど、これを旧統一教会の問題だけにせずに、同じことが起きないように、もし同様の団体との関係が出てきたときに発見できる仕組みと、それに対応できる状態というのは、このタイミングでしっかり整理していただきたいなと思います。