“100万トンの備蓄米”放出しないワケ 専門家「米価高く維持するため…」

こうした状況に、大阪府の吉村知事が政府に求めているのが「備蓄米」の放出です。

大阪府 吉村洋文知事
「需給がひっ迫しているのであれば、(備蓄米を)倉庫に眠らせておく必要はない

備蓄米は不作や災害に備え、国が毎年買い取っているコメ。その量は約100万トンにもおよびます。しかし、坂本大臣は…

坂本哲志 農林水産大臣
「コメの需給や価格に影響を与えるおそれがあり、慎重に考えるべき

品薄は地震などで一時的に需要が高まっただけで、需給はそこまでひっ迫していないなどとして、慎重な立場を崩しません。ただ、コメの価格はすでに去年より26%上昇しています。

なぜ国は備蓄米を放出しないのか。かつて農水省の官僚だった専門家は…

キヤノングローバル戦略研究所 山下一仁研究主幹
「米価を高く維持しよう、そのために使われてきたのが備蓄制度。本来ならば不足の時に放出するのが備蓄のあり方だが、そうすると農家が困るという名目で、市場からその米を隔離する」

農水省は今週になってコメの卸に流通の円滑化を求めましたが、対応の遅れを問われた大臣は…

坂本哲志 農林水産大臣
「遅きに失したというふうには思っていません」

7月から続くコメの品薄はいつまで続くのでしょうか。