台風10号の影響で各地で大雨となりました。今後の台風の進路や雨の予報など、最新情報について気象予報士・森田さんの解説です。(8月30日「Nスタ」午後6時すぎの放送より)
ノロノロ台風 大雨長期戦 土砂災害・川の増水 厳重警戒
日比麻音子キャスター:
ここからは森田さんに詳しく解説していただきます。

気象予報士 森田正光さん:
複雑な天気図になっていると言った方がいいでしょうか。30日朝、熱帯低気圧が関東の南東海上で発生しました。これは太平洋高気圧のへりを回って動くのですが、問題は台風10号です。
台風が南に下がるのか、そのまま東に行くのか判断しかねます。

日比キャスター:
ほとんど変化がわからないくらい、(動きが)ゆっくりですね。
森田さん:
ただ全体としては、南から湿った空気がどんどん入り込んで、集中的に湿った空気が上昇するところで大雨になります。

台風の進路図を見てみると、30日の午後3時から東の方に動いてきて…予報円がわかりにくいです。
おそらく31日(土)には熱帯低気圧になると考えていますが、その後、日曜日に三重県・尾鷲付近に中心があれば、熱帯低気圧に湿った空気が入り込むので、いずれにしても大雨が降りやすい状況は変わらないと思います。
日比キャスター:
熱帯低気圧になったからといって油断はもちろんできませんね。
森田さん:
今回の場合は雨台風です。あるいは、雨熱帯低気圧と言ってもいいです。

31日(土)0時からの雨の予想です。
台風の中心がどうというよりも、全体的に湿った空気が入り込み、あちこちで局地的に激しく降る。激しく降るところに当たってしまうと災害が起きてしまうという状況です。
南東海上に発進した熱帯低気圧は太平洋の東海上に抜ける予想です。

1日(日)の午前3時、4時には東海地方に強い雨が降る予想です。
日比キャスター:
本当に長く、しぶとく、ずっと雨の影響が続くそんな感じですね。

森田さん:
もしかすると、月曜日まで強い雨が続くかもしれません。1日(日)の夕方6時の段階でも、まだ警戒が必要な雨雲がかかっています。
日比キャスター:
雨が降り続いていますから、引き続き土砂災害への警戒もお願いしたいですね。

森田さん:
1日(日)夕方6時には伊豆半島や静岡県の山沿いに強い雨雲がかかっていますが、南東側の斜面は南風が当たると上昇気流が強まるので、特に激しく降ると思います。
台風が少しずつ東に行くか、北に行くか、いずれにしても1日(日)の段階ではまだ油断できないという他ないと思います。