平成の米騒動は、1993年から1994年にかけて起きました。「戦後最悪」「80年に1度」といわれた未曾有の大凶作に、人びとは米を求めて並び、政府は海外からの輸入に踏み切りました。あろうことか米泥棒まで横行したのです。平成のあの豊かな時代に!(アーカイブマネジメント部 疋田 智)

突然の大凶作?

1993年、日本は冷夏と記録的な長雨に見舞われました。特に米の主産地である東北地方と北陸地方で日照時間が足りず、大規模な作柄不良が発生しました。

冷夏の原因は1991年のピナツボ火山(フィリピン)噴火の影響ではないかと言われています。噴煙が成層圏まで吹き上げられ、太陽光が遮られることで、世界的な冷夏を呼んだというのです。

80年ぶりの冷夏と言われました。

この年、日本の米の生産量は戦後最低の水準にまで落ち込み、米は貴重品となったのです。