■台風が遠くにいても要注意!気圧の変化は遠くまで伝わる

台風が遠くにいても注意が必要です。本州から約1500キロ離れたところで台風が発生したときのデータを見ても、気圧の上がり下がりの波が日本まで押し寄せていることがわかります。このような小さな気圧の変化の波が、“天気痛”に繋がるということです。
愛知医科大学客員教授 佐藤純氏:
天気の影響を受けると考えると、気圧・温度・湿度などを考えなければいけない。台風の場合、遠いところにある気圧の変化がどうして早く私達の体に影響を与えるのかということが問題なわけです。
いろいろ調べてみますと、微気圧変動(小さな気圧の変化)というのが、台風本体よりも先に日本に到達しているということが私達の研究でわかりました。微気圧変動が届いたタイミングで、私達の体調が変わっていくということが一緒にわかってきたということです。
■すぐにできる対処法「くるくる耳マッサージ」

天気痛に対処するにはどうしたらいいのか、佐藤氏に聞きました。それが『くるくる耳マッサージ』です。
(1)両耳を軽くつまんで上に5秒間引っ張る
(2)横に5秒間引っ張る
(3)下に5秒間引っ張る
(4)耳を横に引っ張りながら後ろに5回まわす
(5)両耳を上と下からつまむように曲げて5秒間キープ
(6)手のひらで耳全体を覆って後ろに5回まわす
愛知医科大学客員教授 佐藤純氏:
内耳が敏感になっているという話がありましたが、血行が悪くなっているのが一つの問題点だと思っています。この『くるくる耳マッサージ』を行うと、内耳への血行が改善され、それにより敏感さが落ちてくる、ということがわかっています。
ーー1日にどれくらいやればいいですか?
愛知医科大学客員教授 佐藤純氏:
3回ぐらいはやっていただきたいですが、「ちょっと調子が悪い」なっていう感じ「なんか天気が崩れてくるんじゃないかな」っていうふうに思ったり、あとは「頭痛がしそうだな」と思ったようなときにはやっていただいたらいいかなと思います。
2、3分で終わりますので1日に何回か、調子が悪くなってきたと思ったらやっていただく。あまり痛いようだと逆効果ですので、「イタ気持ち良い」ぐらいの力加減でやってください。
■「天気痛予報」がわかるアプリも

ウェザーニューズと佐藤氏の共同開発で、天気痛の警戒度がわかる「天気痛予報」というものもあります。
愛知医科大学客員教授 佐藤純氏:
これから秋雨前線が活発になってきますので、かなり注意しなければいけないと思っています。
恵俊彰:
原因がわからない不調がひょっとしたら天気に関係するかもしれないから、このマッサージを続けることで、体調が良くなる可能性がありますね。今後お天気が悪い時は、天気痛にも気をつけていただければと思います。
(「ひるおび」2022年8月30日放送より)