気象予報士・吉田篤さんによる「台風10号」の解説
~教えて!吉田さん!~

「台風10号」ですけれども、発達を続けながら、ゆっくりとしたスピードで北へ進んでいます。現在(28日午後6時現在)の位置は、鹿児島の沖合の約100キロの辺りに中心付近があると思われます。

非常に強い台風となっていまして、中心付近が935ヘクトパスカル。“史上最強クラス”の台風となっています。最大風速が50mというトラックが横倒しになるような強い風が吹いているという状況です。このまま、ゆっくりとしたスピードで九州の西の沿岸を北上。接近または上陸した後に東寄りに進路を変えて、(日本を)縦断する恐れが出てきています。

さらに東寄りに変えたときにスピードも落ちるということで、長い期間影響が出る可能性が出てきています。日を追うごとに縦断のタイミングが遅くなっていますので、崩れるタイミングもずれる可能性が出てきています。

特に青森県に近づくと思われる9月2日あたりですけれども、予報円が大きいですから、まだ北は青森、南は愛知、滋賀県あたりまで大きな予報円になっておりますので、まだ不確実性が高くなっています。
コンピュータの予想進路によりますと、青森県があって、台風の中心を見ていきますと、前回の予想よりも遅いタイミングで縦断し、さらに青森県よりも南を通る予想になっていますけれども、最新の予報円を見ますと、これよりもさらに遅くなる可能性が出てきまして、ことによると来週にかけても台風が本州付近にある可能性があります。今後も予報が変わる可能性が大きくなっています。最新の台風情報をしっかりとチェックしてください。