台風10号の今後の動きや注意点について、MRTテレビ「Check!」の天気情報担当、野田俊一郎 気象予報士の解説です。(28日午後6時半現在)

野田俊一郎 気象予報士
今回の台風10号の特徴の一つとしては、動きが遅いというのが、非常に迷惑な特徴の一つです。
台風の目、南の方からじわじわと今日北上してるんですけれども、それによって発達した雨雲が県内での動きも遅い状況で、既に雨の量が多くなって土砂災害の危険度も上がってきているところがある状況です。

さらに、あすには、暴風域に入る頃から、台風の中心付近の特に発達した雨雲が流れ込みやすくなって急激に危険度が上がる恐れがあります。

予想進路を改めて見ますと、現在、非常に強い勢力になっていますが、あす未明にかけて、非常に強い勢力で鹿児島に近づいた後、強い勢力で熊本付近に進むという予想になっています。

県内に近づくころも、ジョギング並みか、あるいは、ゆっくりとした駆け足ぐらいの速度で近づくということを予想していますので、それだけ発達した雨雲も長い時間かかりやすくて、暴風も続いて被害が大きくなる恐れがあります。

さらに、予報円がまだ大きいです。九州付近に進んだ後の進路の予想は、この後の最新の予想もご確認ください。

ウェザーニューズによる最新の総雨量の予想なのですが、特に山沿いの地域ほど雨の量は多くなりやすい予想で、たった1日で宮崎市の7月と8月あわせた2ヶ月分の雨が降る恐れもある予想です。
それだけの雨が降りますと、さすがの宮崎でも災害の危険度が極めて高い状況になります。

特に、あす暴風域に入ったあとは一気に危険度も上がりやすくなりますので、なるべく安全なところへの避難を心がけてください。