全国でコメの流通量が減り、スーパーでは在庫がなくなるなど「令和のコメ騒動」とも言われています。
チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」が長野県民を対象に8月に行った「コメが入手しづらい・値上がりをしている状況に困っているか」というアンケート調査では、実に3分の2の人が「困っている」と答えています。
県内の状況を取材しました。
大塚記者:
「長野市内にあるスーパーのお米売り場ですが、見ての通り棚にお米はほとんどありません」

この店では27日の朝、入荷したコメが、午前中にはほぼ売り切れたということです。
買い物客:
「お米はいつも食べるので困りますよね」
「きのうもあるスーパーに行ったんですけど、何もなくてこれは本当なんだと思って」
買い物客:
「もうじき大丈夫になるって言ってますけど、ちょっと分からないですね」
全国的なコメの品薄。
JA全農長野によりますと、要因として2023年の天候不順による品質の低下、インバウンドの増加による外食需要の高まり、さらに、南海トラフ地震の臨時情報が出たことによる備蓄意識の拡大などが挙げられるということです。
「いらっしゃいませ」
飲食店にも影響が出ています。
須坂市にある「とら食堂」。
昼時には大勢の人でにぎわうこちらの食堂の名物が、ご飯のおかわり無料です。
とら食堂 小林正徳(こばやし・まさのり)店主:
「いっぱい食べられる店を作りたいということで、ご飯は自由にどうぞという感じで、平成元年からずっとやっていました」
店主の小林正徳さん。
お腹いっぱいに食べて笑顔になってほしいという思いを込めて続けていますが…
小林さん:
「5年後維持できるかどうか分からない」
「できるものなら同じものを同じように提供していきたいというのが期待」
総務省が発表した7月の全国消費者物価指数で、コメ類は前年同月比で17.2%上昇。

この食堂では、現時点で入荷量に問題はないものの、今年の6月から10キロあたりの価格が1000円上がったといいます。
小林さん:
「値上がりに追い付くだけの、うちでの支出も変えていかなければいけないし、値下がりするものはないからね」
以前は、ご飯を3杯以上食べれば店に名前を残すことができる人気の取り組みを行っていましたが、無理して注文する人もいて7月廃止に。