東京・明治神宮外苑の再開発をめぐり、事業者側の見直し案が関係者への取材で分かりました。伐採する樹木の本数が当初の計画よりも124本減るなどとなっていますが、具体的な中身とは。
明治神宮外苑をめぐる再開発。神宮球場などを建て替え高層ビルを建設する計画で、およそ1900本ある樹木のうち、743本の伐採が予定されていました。
しかし、樹木の保全について、認可した東京都が事業者に対し、見直し案を提出するよう要請。この事業者側の見直し案が関係者への取材で分かりました。
記者
「あちらに見える樹木の一部は伐採対象でしたが、今回の見直し案で保存対象になりました」
主な見直し案は2つ。
1つは、樹木の伐採本数の減少です。当初の743本から124本減ることになります。伐採予定だった82本を新たに保存・移植するほか、42本の樹木がすでに枯れるなどしていたため、伐採本数がその分減少したということです。
記者
「この4列のイチョウ並木の隣には野球場が建てられますが、イチョウの生育に配慮して、野球場とイチョウ並木の距離をさらに広げることが検討されています」
もう1つは、新たな野球場とイチョウ並木の距離を広げるというもの。当初、新野球場はイチョウ並木からおよそ8メートルの距離に建てられる予定でしたが、その幅をおよそ18.3メートルまで広げるということです。
この案に地元の人らは。
地元の人
「何十年も通っています。(伐採が)700本、600本の話じゃなくて、開発するにしても切らない方向に考えられないのかな」
「伐採が少なくなるなら有り難いですけど、手放しで喜んでいるわけではない」
また、開発に対して慎重に進めてほしいと考える団体は…
明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会
「本数を減らせば切っていいという話ではない。見直しが行われたことに関しては、注視していきたい」
一方、事業者の1つである三井不動産は、これまでに再開発の意義をこう説明しています。
三井不動産
「再開発の意義は『老朽化したスポーツ施設の更新』『みどりとオープンスペースの拡張』『回遊性の向上』『災害への備え』の4つと考えています」
関係者によりますと、事業者は見直し案の最終調整を進めていて、来月にも東京都に報告し、その後、住民向けの説明会も検討しているということです。
注目の記事
「大人の財力で手に入れたい」シール集めは“リベンジ” 平成レトロ注目は「平成女児」【Nスタ解説】

「現金を使えない子が増えた」“新潟唯一の問屋”を継いだ駄菓子屋店主が日々感じる“現代の子ども”と時代を超えて続く“小さな社会” 新潟市秋葉区

「自分は小児性愛者、女の子にしか興味がない」 再婚相手の娘(8)とその友だち(7)2人に性加害 45歳の男は7年前にも同様の事件 事実上”野放し”に

「田舎の造園屋」が魂を込める“105万円の推し活” 同郷の横綱・大の里への愛があふれて社長は本場所の“懸賞金スポンサー入り”を決断

「お昼ごはん、何が食べたい?」と聞かれたら…どう答える?地雷ワードと神ワード 共働き世帯増も、家庭内の役割は変わらず?

「朝起き上がれない…」“なまけ” と誤解されやすい起立性調節障害 不登校の児童生徒の約4割が苦しむ 適切な理解と支援を
