問題は“マヨネーズ並み”の「軟弱地盤」

問題となっているのは、海底に広がっている「軟弱地盤」です。

そのまま土砂を投入しても埋立地が安定しないため、防衛省は軟弱地盤にパイプを刺して、内部に砂を入れ、引き抜いて固めるという作業を繰り返し、砂の杭を作ります。

こうした工事で地盤を改良する方針で、これは空港建設などで利用されている方法でもあります。

ただ、「マヨネーズ並み」とも言われるほど軟らかい地盤が、水面下77メートルまで続いているとされます。

ただし国内では、この工法で水面下70メートルを超えて地盤改良した前例はありません。

実際、防衛省の計画でも杭の長さは最長70メートルですが、軟弱地盤の最も深いところは、約90メートルに達すると指摘する専門家もいます。

防衛省は「下の層まで十分に達しなくても安定性を確保できる」とする一方、沖縄県は「防衛省は最も重要な地点の調査をしていない」と反発。

このまま埋め立てして完成したとしても、地盤が不均衡に沈下する可能性があると指摘します。