■なぜ旧統一教会は自民党と繋がりを持ったのか

これは、旧統一教会創設者の文鮮明氏の発言集。この中で、日本は「母の国・エバ国」韓国は「父の国・アダム国」と呼ばれ、「日本はすべての物質を韓国に捧げなければならない」とされています。

その教団と長く関わりを持つ自民党。1982年、韓国で行われた合同結婚式には岸元総理が祝電を送っていました。

岸元総理 祝辞代読 
「天を中心にとした理想と信念のもとに指導し、教育としておられる。私が文鮮明先生を心より尊敬する所以であります」

さらに、文氏が来日した1992年には中曽根元総理と会談。

中曽根康弘 元総理
「あの人(文鮮明氏)は統一教会、あるいは昔の勝共というような関係で、むしろ共産圏の中へくさびを入れていくと。そして自由世界の空気、光を入れていくと。そういうような一貫した方針でやられたのではないかと思いますね」

そもそも、なぜ旧統一教会と自民党はつながりを持ったのでしょうか?

旧統一教会の問題を長年取材しているジャーナリストの鈴木エイト氏は…。

ジャーナリスト 鈴木エイト氏 
「当時ですね、日本と韓国は反共産主義の同志という関係でしたので、その後ろ盾となったのが岸信介さんということで、当初から自民党とは繋がりがあったと。その繋がりから当時の日本の保守勢力、政治家にどんどん取り入っていったと」

近年では教団側は安倍元総理との関係を深め、複数の議員の選挙支援が明らかになっています。

ジャーナリスト 鈴木エイト氏
「(教団側は)選択的夫婦別姓であるとか人工妊娠中絶であるとかLGBT、それも共産主義だっていうところで攻撃の対象にしたと。それと自民党の右派がそこで共鳴をしてしまったという。保守派の政治家にしても統一教会の反日本、日本を蔑視するような部分に対してはあえて目をつぶってきたのではないかなと思います」

教団と政治家の結びつきについて、元信者たちはこう話します。

元信者
「投票はこの人にしてくださいってちゃんと連絡が来ました」
「(政治家との関係を)統一教会はやめる気はないと思いますけど」
「正義のためには嘘ついてもいいのが統一教会ですから。もう2、3年すればみんな忘れるから元通りできると絶対思ってると思います」