適切な避難行動をとるきっかにしてもらおうと、長野県は、水害で浸水した状況を体験できる機器の貸し出しを始めます。

県が貸し出しを始めるのは、水害時に浸水した状況などを見て体験できるゴーグルとタブレット端末です。

どちらも目の前が浸水した場合の映像を映し出すことができ、水位を10センチ刻みで調節できたり、障害物の有無なども再現したりすることができます。

危機管理防災課・小豆畑逸郎(あずはたいつお)係長:
「皆さんが普段お住まいの地域で訓練される際に使っていただくと、自分の身の周りで水害が起きた時の様子をリアルにイメージしていただけるようになると期待している」

ゴーグルを装着すると、水害の状況をよりリアルに体験できるといいます。

古畑キャスター:
「私も体験してみます。大人の胸くらいの水位になってますね」
「怖い、全然前に進めません、かなり視界も狭くて、なんか木とかが流れてきました」

災害時の様子を実際に想定することで、避難の難しさを体感してもらうのが狙いです。

危機管理防災課・小豆畑逸郎係長:
「東日本台風で長野市を中心に被害が出たが、逃げ遅れが大きかったのではないかと思っています。皆さんそれぞれが災害のイメージが出来た後に、自分はどの段階になったら逃げなきゃいけないのか、自分の地域の洪水の具合とか家族の構成で変わってくると思うので、そういったことを考える契機にしていただきたいなと思っています」

県は、こうした浸水体験のほかにも、低い姿勢で避難する重要性を学べる火災・煙体験の機器も導入していて、今後、市町村や学校などに無料で貸し出す予定です。