秋の味覚の1つサンマ。
近年は深刻な不漁が続き高値が続いていますが、今年の生サンマは、さらに手が届きにくい状況になっているといいます。


鳥取県米子市にある居酒屋。
秋の食卓を彩るサンマは、脂がのっていて食欲をそそります。

キャスター 小崎純佳
「皮はパリッとしていて非常に香ばしいです。身はふわふわで脂がのっていて美味しいです」

かばはうすホールディングス 永田光本部長
「季節ものなので、来ていただいて季節を感じていただくというところが一番重要かなと思います」

「季節ものを味わってもらいたい」。
その願いとは裏腹に、仕入れには苦慮しているといいます。

かばはうすホールディングス 永田光本部長
「旬になってくれば生サンマを提供させてもらううが、最近ではまだ獲れていないということで、魚屋さんのほうに言っても冷凍の生サンマになってしまうので、そこは今のところしょうがないかと思っています」

今年水揚げされたサンマは、まだほとんど市場に出回っておらず、店では解凍生サンマを使用しています。

鮮魚店を訪ねてみると…

キャスター 小崎純佳
「ありました、秋の味覚・サンマです。ただ、売られているのは解凍生サンマです」

全国から魚を仕入れている「木村鮮魚店」。こちらの鮮魚店では、北海道産の解凍生サンマが、この日は、1匹270円で売られていました。

木村鮮魚店 木村努社長
「解凍生サンマは8月に入り、安定した価格で入ってきていますし、みなさんに喜んでもらっています」

一方、生サンマはというと…。

木村鮮魚店 木村努社長
「生サンマは非常に水揚げ量が少なくて、初競りでもビックリするような値段でしたので、小売りでは取り扱いできるような品物ではなかったです」

去年・おととしに続き、今年も入荷困難な状況が続いているといいます。

買い物客
「まだ生が入ってきませんけど、解凍で、この間から2日続けていただきました」
キャスター
「やはり期待するのは生サンマ?」
買い物客
「ですね、生が食べたいですね」

そもそも漁獲量が少ないことに加え、今年はさらに追い打ちをかける理由があるといいます。

木村鮮魚店 木村努社長
「やはり油代というか燃料代が非常に高騰していますし、その分もあると思います」

秋の食卓を彩る生サンマは、このまま手が届かない存在となってしまうのでしょうか。秋本番に向け、漁獲の回復が期待されます。