愛媛で結成されたガールズバンド、その名もきみとバンド。8月、東京のコンサートホールで単独ライブに臨みました。愛媛への思いを胸に、ひたむきに音楽と向き合う彼女たちを追いました。

■インディーズで目標のZeppへ

おととし愛媛で結成しデビューしたガールズバンドきみとバンド。ドラムの大野真依さんとギターボーカルの清原梨央さん、森田理紗子さんによるスリーピースバンドです。多くのバンドが憧れ、彼女たちも目標としていたコンサートホール「Zepp」の舞台に立ちました。

ライブの1か月前、メンバーは焦りを感じていました。その理由は初めてメンバー全員で作詞した新曲でした。

清原さん
「テンポがめちゃめちゃ速い。今まででたぶん一番速いので結構苦戦しています」


おととしのデビューと同時に、1から楽器を始めました。毎日5時間ほど練習しているといいます。

大野さん
「披露する新曲があって、きみとバンド史上 一番激しいロックな曲。今まで何回かくじけそうになったんですけど、楽しいという気持ちがあったのでなんとか続けてこられました」


毎日納得するまで黙々と練習を続けます。

東京を拠点に活動するきみとバンドですが、県内出身の大野さんと清原さんは愛媛でも仕事の幅を広げています。

(ラジオCM収録)
「きみとバンドの大野真依です。鷹姫役で舞台初挑戦。普段のバンド活動では見られない姿をお楽しみください」


2人は砥部町で公演される舞台への出演が決まっていました。戦国時代、瀬戸内海で活躍した海賊たちの人間物語を描く、舞台「村上海賊記」。音楽活動と並行しながら新たな分野への挑戦です。

清原さん
「バンドもみんなで作り上げて披露するものだと思っているので、舞台と作品という意味では通ずるものがあるという感じがします」


この日、稽古が終わったのは午後9時すぎ。

きみとバンド 門田陽平プロデューサー
「よく頑張っていますね本当に、泣き言も言わず。あまりたぶん寝られてもないですし」


忙しいスケジュールの中でも欠かさないことがあります。動画配信アプリ「Tik Tok」での生配信を通じたファンとの交流。バンド名きみとバンドの“きみ”は、支えてくれるファンをさしています。

大野さん
「ファンがいるから全てが成り立っている。私の生きる意味くらい、重いんですけどそれくらい大切です」