新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、重症者や死者数も増えています。重症者病棟では患者でほぼ埋まっている状況もあるとして、現場の医師は「医療体制のひっ迫はしばらく続く」とした上で、ワクチン接種を呼びかけています。
感染対策のため、ガラス張りの扉とビニールカーテンで仕切られた部屋。重症患者を受け入れている鹿児島大学病院の25日の様子です。
(鹿児島大学病院 垣花泰之教授)「重症患者の出入りが多く、かなり厳しい状態」
患者の治療にあたっている垣花泰之教授です。鹿児島県によりますと、重症患者の病床は県内に40床あり、使用率は現在、35%。県全体でみると余裕があるように見えますが、40床のうち7床ある鹿大病院では、今月6床まで埋まる日もありました。
(垣花教授)「重症化した時のベッド数は数多く公表されている。その多くは1日は診られるが、その後は(設備・スタッフが揃った)鹿児島大学病院、鹿児島市立病院に転院させる施設がほとんど」
自宅療養者が重症化し運ばれてくるケースが多いということで、ホテルや病院で療養するべき患者が入所や入院できず、自宅療養していることが背景にあるとみています。
(垣花教授)「食事・水分がとれなくなり、高熱が続いて、本来ならホテル・病院に入るべき人が順番待ちになっている。軽症で、合併症(持病)があってもまだ入院せずに自宅で療養している患者もすごく多い」
県によりますと、無症状・軽症患者を受け入れる宿泊施設の部屋は県全体で1812室あり、およそ7割が埋まっています。まだ空きがあるように見えますが、実際は療養を希望しても調整に数日かかることがあり、待っている間に症状が悪化するケースもあるといいます。
垣花教授は、医療体制のひっ迫の解消はいまの感染状況では難しいとしたうえで、感染対策の継続とワクチン接種しかないと話します。
(垣花教授)「マスク・手洗いという基本的なことはしないといけない。(ワクチンを)1回も打っていない人が重症化した人の中に何人かいて、ワクチンは必要。特に子どもが感染すると(感染拡大を)防ぎようがない。小児ワクチンは推奨していかないといけない」
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