最後の甲子園で見せた「尾藤スマイル」 すごく喜んだ母
2010年の9月に甲子園球場で行われた、OB同士による試合。
尾藤公さんはがんで闘病中でしたが、車いすで球場入りしました。体調を考慮し、1イニングを見守ったところで球場をあとにしました。
強烈な「尾藤スマイル」を残して。

箕島高校の監督を一時期務めた息子の尾藤強さんはのちにこう振り返りました。

尾藤強さん「ある程度、自分の死期というのをわかっていたところもあるので、1イニングしかベンチでいられなかったですけど、精一杯1イニング甲子園という場所で楽しませてもらったということが、すごく僕らもうれしかったし、親父もうれしかったと思います。看病していた母親がすごく喜んでいたのが印象的で、母親が喜んでいたのは息子としてうれしかった」
尾藤さんは、甲子園でのOB戦から5か月あまりたった2011年3月に亡くなりました。
「尾藤スマイル」は、球児はもちろんのこと家族やライバルの指導者にもたくさんの気づきを与えていました。