北陸の「待ちに待った日」を彩る
その後も、着実にショーの実績を積みつつ、ハードとソフトの両面をアップデートし続ける日々。
そんな中、同社にビッグイベントの話が舞い込んだ。
山本代表
「福井新聞から、“新幹線開業の日にショーをやりましょう”とお声がけがあって」
2024年3月16日「北陸新幹線 金沢―敦賀間開業」。
震災からの復旧・復興へと歩みを進める北陸の人たちにとって待ちに待った日。
この記念すべき1日に、ショーを開催することになった。地域貢献への想いが強い山本さんにとっても、イベントにかける思いはひとしおだ。
山本代表
「僕たちにできることはエンターテインメントしかないので、ショーを成功させて、北陸を少しでも明るく照らしたい」
開業当日。
本番7時間前から何度もテスト行い、ドローン1機1機が正常に作動しているか、プログラミングの指示が届くかなど細かくチェックしていく。

午後7時半。ついに迎えたショー本番。
500機のドローンが一斉に夜空へと飛び立ち、様々に色を変えながら、新幹線や恐竜など、北陸ならではのイルミネーションを描いていく。



10分間のショーは無事、成功した。
ショーの観客
「光の色で“かがやき”を表現していたのがすごくよかった。没入できた」
同社のショーは年々評判を集め、全国各地の企業や自治体から問い合わせが相次いでいる。創業から4年間で行ったショーは190件にのぼる。
会社自体も急成長を遂げ、従業員数はこの4年間で20倍となった。売り上げについては今後3年以内に20億円規模を目指すという。
山本代表
「僕たちはドローンショーに限らず、エンタメを通じて世の中を楽しく、感動させる集団でありたい。ドローンショーは見慣れると飽きられるかもしれないが、エンタメには終わりがない。終わりがないことをモチベーション高くやっていくことができれば」
ドローンショーという新しい領域で急成長を遂げた会社。
その裏側にあったのは、ITの世界を渡り歩いてきたからこその、飽くなきチャレンジ精神だった。